2013/08/24

《1Hz》終了しました。

昨晩、《1Hz》無事に終了いたしました。ちょうど開演時間ごろに雷雨に見舞われるという穏やかではないスタートでしたが、たくさんの方にご来場いただき、とても嬉しかったです。見届けていただき、ありがとうございました。

作品をつくって上演すれば、いつもそうですが、課題も発見もありました。どちらも大事にしながら、次のことを考えようと思います。今回は特に、一緒に取り組んだBRDGとデが刺激になりました。3ユニット、ばらばらなようでいて、実はけっこう似ているんじゃないか、というような言葉もいくつかいただきました。落ち着いたら反省会です。

当日パンフレットに掲載した作品コメントと、引用したテキストを記しておきます。

作品コメント|

わたしたちの感受性では鈍すぎるけれど、ラジオなら受信できる声がある。たとえば、もうここにはいないひとの、ある日の、なんということもないぽつりとしたつぶやきが、実はこの空気のあいだをのんびりとした周波数でずっとただよっていて、いつかラジオとぴったりと遭遇して、誰かに聞こえることを、期待しているのかもしれない。人間は、身体と耳を澄ませば、ラジオになれるのだろうか。誰かの切ない振動と、同じように震えることができるのか。



引用テキスト|

映画 『SELF AND OTHERS』(監督:佐藤真)より、
牛腸茂雄の手紙とテープに録音された声

『ラジオのように』歌詞


ひとがラジオになれるとして、過去の声が空間をただよっているとして、ラジオがおかしくなっちゃうような声とはなにか、と思った時、『SELF AND OTHERS』の牛腸茂雄の、テープに吹き込まれたあの声に、あまりにも明瞭にチューニングがあってしまったのでした。そして、その声に触れることのこわさを感じながら、本番を見つめていました。

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